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炊飯事情に見る、常識ってなに!?

米を炊くということがそれほどの一大事だとはアメリカに来るまで思ってもいなかった。
スイッチをポンと押すだけで炊飯器が見事に炊き上げてくれるとばかり信じていたのは
あまりに井の中の蛙だった。
冒険は日本製炊飯器を入手するところから始まるのだが、日本製はやたらと機能が
付いていて高価だ。では一体アメリカ人達はどうしているのかとなるが、一般的には
基本に戻って鍋で炊いているが、保温機能がない簡単な炊飯器や、蒸し器と一体に
なったものなども多少人気がある。
常識というのはちっぽけな範囲でしか通用しないということをこの炊飯事情から感じた。
先ずは米をとぐという「常識」はないようで、栄養分が流れてしまうから洗米はしない派、
身体に害のない野菜用洗剤で洗う派などがある。最近では予め洗った米もあるので
大概のアメリカ人はそのまま炊き始める。
次に水の分量だが手の甲が浸かるくらい、なんて悠長なことでは熊のごときゴッツイ手
のアメリカ人には通じない。そこで米袋の調理法に従って水を入れる。ここが運命の
分かれ道とも言えるだろう。ある人は母親の炊くご飯が嫌いだったという、よく聞いて
みると母親はスープを作るように鍋一杯に水を入れて炊き、ご飯が柔らかくなってきた
ところで余分な水を切り、スプーンですくっていたそうだ。これじゃおかゆのなり損ない
みたいなものだ。その後、彼は日系アメリカ人と結婚し、しゃもじなるものでよそられる
本物のご飯を口にして目からウロコだったという。
先日、風邪をひいた際にアメリカ人の友人がお見舞いにお米をもってきてくれた、
見るとインド米、本人は米に違いはないと思っていたらしいので、有難く受け取り鍋で
日本流に炊くと途中で焦げてしまった。炊き方も米によって違うように、所変われば
品変わる、常識をとっぱらったところに新たな発見がある、そんなLAライフが面白い。

中国新聞「炎の鉄板」 2009.02.19掲載
http://www.chugoku-np.co.jp/okonomi/special/O8090219.htm
by naoko_nikki | 2009-02-28 02:45 | 料理 | Trackback | Comments(0)
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